腰痛治療の間違った常識?
【坐骨神経痛に腰の牽引は危険!?】 よく腰痛で病院や整骨院に行くと専用の器具で腰を引っ張ったりします。 目的としては牽引する事で腰椎の隙間をひろげたり、関節周りの靭帯や筋肉を伸長させ緩めるのが目的です。 先日、整形外科で坐骨神経痛と診断されて半年通院したけど改善せず、痛くて歩くのも困難で家族の方に車に乗せてもらって当院に来院された患者さまがいました。 「病院ではどんな治療を受けてたんですか?」とお聞きすると 「腰に暖める電気を当てて腰を引っ張ってもらっていました」 「治療を受けてどうでしたか?」 「してもらった時は気持ちいいし少し楽になるんですけど、またすぐに痛くなって・・・」 確かに腰を温めて牽引してというのは腰痛治療マニュアルでは王道パターンの方法で、私も修行時代に師匠に言われ疑いもなく行っていた事もありました。 ですがこの患者さまのように「気持ちはいい」という方は多いけど「症状が改善した!」という方はあまり見た事はありませんでした。 どうして昔から王道の施術法と言われ病院でもおこなわれている方法なのに改善しないのか?! まず坐骨神経痛の原因から考えていきましょう 坐骨神経痛の原因 ・腰椎椎間板ヘルニア ・脊柱管狭窄症 ・腰椎すべり症 ・梨状筋症候群 などあります。 ヘルニアや狭窄症、すべり症などは腰椎を牽引する事で神経の通り道を拡げる可能性は確かにありますが私の臨床経験上、重度の坐骨神経痛の方は腰椎以外にも神経を引っ張る理由がある為、腰の牽引だけでは不十分な事が多いです。 神経を引っ張る原因が1ヶ所だと多少は神経自体が動いて伸びてくれるので神経痛の症状は出にくいが2ヶ所以上あると引っ張りあってしまい重度な痛みとなりやすい。 そして梨状筋症候群は、そもそも梨状筋はお尻の筋肉なので腰の牽引は関係ありません。 そして腰を牽引し腰の筋肉をストレッチする事も重度の神経痛の患者さまには余計に筋スパズム(過緊張)を起こしてしまい症状を悪化させてしまう事もあります。 坐骨神経痛を改善させるために大事なのはその患者さんはどの部分が神経を引っ張っているのかしっかりと見極める必要があり、そしてそれがどうして起こったか根本を考える必要があります。 今回、この患者さまの場合は股関節の詰まりと足...